2010年05月20日

新緑の美しい季節です。

本日の新穂高温泉は雨のち曇り!!。

ゴールデンウィークの時には山桜のみの
寂しい光景だった宿の前の里山が

知らない間に色とりどりの緑が一杯広がり
特に午前中にに降った雨がコントラストを強めて
まるで緑の紅葉のような景色が広がっていました。

新緑の美しい季節です。

さて、先日何とも不可解な思いをいたしました。

当館にお泊まりいただいたお客様に
現在が旬であるワラビの話をしていました。

その中で当館でお客様にお出しする「ワラビ」は
私ではなく毎年懇意にしているある人に1年間使う分を
採って貰っているとお話しをした所、

或る女性のお客様が急に不機嫌になり
「お客様にお出しする山菜は全て自分で摘んだ
山菜をお出しするのが最高のおもてなしなんだ。」

「そんな人から買った山菜をお客様に出すなんて
お宅の宿はお客様をもてなす心がなってない。」
と私に面と向かって仰ったのです。

おそらく皆様の中にも山菜は
奥飛騨のどの山にも季節になれば
誰でもが簡単に大量に採れると思われている方が
居られると思いますが…………。

それは、山奥に住む私が
「海に潜ればいつでもアワビやウニが捕れて
舟を出せば新鮮で美味しい魚がいつでも釣れる。」
と思っているのと同じくらい間違っている考えなのです。

確かに、その女性が言われたとおりに
見渡す限りの周りの山が全て当館の山ならば
それも可能かと思うかも知れませんが

山菜はそれぞれに微妙に出る時期が異なるので
一度にお出しする数は自ずと限定されます。

また、山菜には独特の「あく」というえぐみがあり
そのえぐみを抜くために様々な加工を施さないと
お客様の口に入れることが出来ません。

何より重要なことは旬だと言って山菜を採りに
勝手な誰かの山に入るのは「泥棒」と
同じ窃盗罪に当たるので禁止されているという事を
理解して欲しいのです。

特に、ゼンマイやくごみやワラビと言うのは
誰でもが生えている場所さえ見つければ
簡単に大量に採ることが出来ますが

そう言うような場所にはそれぞれに持ち主が居て
その山の持ち主が自分が収穫するために
日頃から大事にその里山を守り手入れをしているのです。

特に山菜の収穫時期になるとその人達は
早朝から山を駆けずり回って一生懸命収穫して

その収穫した山菜を売って生計を立てたり
中にはその山菜を売った現金収入を元手に
遠く離れた場所に住むかわいい孫にお小遣いや
おもちゃなどを買ってやるのを楽しみにしている
お年寄り達も居るのです。

当館でも10数年前までは「くごみ」と言う山菜だけは
知り合いにクゴミが生える山を持っている人がいたので
その人に了解を得て私が採りに行っていたのですが

その持ち主が鬼籍に入ってからは採るのをあきらめ
隣町に住むある方にお願いしてその人の持ち山から
収穫したのを譲って貰っているのが紛れもない事実なのです。

「ワラビ」に関しても自分たちが食べるくらいは
裏山でも採ることが出来るのですが

1年間お客様にお出しする「わらび」は
別の方にお願いしてその人の山から
収穫して貰っていますし

「ゼンマイ」と言う山菜は、収穫後熱湯で茹でて
天日干ししながら繊維をやらかくするために
よく揉んで干した物の中から上質な物を選んで購入しています。

ウーン、山菜の話を始めると話は尽きませんが
書いている私があぐんできましたので
残りは後日に廻させていただきます。

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Posted by 奥飛騨吟遊詩人 at 23:07 │亭主のあーだ、こーだ。